うちわだ通信2015/2月号-内和田義人税理士事務所

うちわだ通信2015/2月号


2015年1月21日-カテゴリ:うちわだ通信

例年12月中旬公表の税制改正大綱が、今回は衆議院選挙の関係で遅れ、12/30に公表された。主要なものを概説する。

 

【個人所得課税】

〇(創設)その年1月1日において20歳未満である居住者等が、証券会社等に非課税管理勘定(未成年者口座)を設けた場合、5年間は上場株式等の配当等及び上場株式等の譲渡所得等については所得税を課さない。

未成年者口座の開設は、平成28年1月1日から開始。

〇(拡充)NISAについて、非課税口座に設けられる各年分の非課税管理勘定に受け入れることができる上場株式等の取得対価の額の限度額を120万円(現行100万円)に引き上げる。

平成28年分から適用。

〇(創設)国外転出(国内に住所及び居所を有しないこことなることをいう。)をする居住者が有価証券等を有する場合、①有価証券等の合計額が1億円以上であり、かつ、②国外転出前10年以内に国内に住所または居所を有していた期間が5年超であるときは、原則として、国外転出時に当該有価証券等の譲渡等をしたものとみなして、譲渡所得等の金額を計算する。

 

【資産課税】

〇(見直し)直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等について、非課税限度額を次のとおりとし、適用期限を平成31年6月30日まで延長する。

(1)住宅用家屋の取得等に係る対価の額または費用の額に含まれる消費税等が8%である場合

住宅用家屋の取得等に係る契約締結期間 良質な住宅用家屋 左記以外の住宅用家屋
~平成27年12月 1,500万円 1,000万円
平成28年1月~平成29年9月 1,200万円 700万円
平成29年10月~平成30年9月 1,000万円 500万円
平成30年10月~平成31年6月 800万円 300万円

 

(2)住宅用家屋の取得等に係る対価の額または費用の額に含まれる消費税等が10%である場合

住宅用家屋の取得等に係る契約締結期間 良質な住宅用家屋 左記以外の住宅用家屋
平成28年10月~平成29年9月 3,000万円 2,500万円
平成29年10月~平成30年9月 1,500万円 1,000万円
平成30年10月~平成31年6月 1,200万円 700万円

〇(創設)結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

20歳以上50歳未満の者の結婚・子育て資金の支払いに充てるため、その直系尊属が平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間に金銭等を金融機関等に信託等した場合、受贈者1人につき1,000万円(結婚費用は300万円)までは贈与税を課さない。

 

【土地・住宅税制】

〇(延長)土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の軽減税率措置、住宅用家屋の所有権の保存登記若しくは移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を平成29年3月31日まで2年延長する。

〇(延長)不動産取得税の土地の課税標準を固定資産税評価額の1/2相当額にする特例、住宅及び住宅用地の取得に係る標準税率を3%とする特例について、適用期限を平成30年3月31日まで3年延長する。

 

【法人課税】

〇(拡充)平成27年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税の税率を23.9%(現行25.5%)に引き下げる。

〇(延長)中小法人の軽減税率の特例(所得の金額のうち年800万円以下部分に対する税率19%→15%)の適用期限は、2年延長する。

〇(見直し)欠損金の繰越控除の控除限度額を、平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する繰越控除をする事業年度について繰越控除前の所得金額の100分の65相当額(現行100分の80相当額)、平成29年4月1日以後に開始する繰越控除をする事業年度について繰越控除前の所得金額の100分の50相当額とする。

ただし、中小法人等については、現行の控除限度額(所得の金額)を存置する。

〇(見直し)受取配当金等の益金不算入制度について、株式保有割合1/3超の場合不算入割合100%、株式保有割合5%超~1/3以下の場合不算入割合50%、株式保有割合5%以下の場合不算入割合20%とする。

株式保有割合1/3以下である場合には、負債利子控除を適用除外とする。

 

【消費税等】

〇消費税率(国・地方)の10%への引上げに係る施行日を平成29年4月1日とする。

〇消費税率の10%の引上げに係る請負工事等の適用税率の経過措置の指定日を平成28年10月1日とする。